庭がなくてもガーデニング初心者でも！花を存分に楽しむ「寄せ植え」という”沼”

初心者でもチャレンジしやすい
寄せ植えの魅力とは？

「一種類だけ花を植えるよりも、違う種類をさまざまに組み合わせることでもっともっと花の魅力を引き出すことができるのが、寄せ植えの楽しさです」

そう教えてくれたのは、寄せ植えの第一人者である土谷ますみさん。東京・八王子にあるGreen Gallery Gardensで講座を持ち、初心者から、ハンギングバスケットマスターの資格取得を目指す中級者、上級者にも教えています。

寄せ植えはもちろんプランターでも楽しめますが、醍醐味はハンギングバスケット。空中に吊るすことで、ガーデニングの大切な要素である「立体感」の演出に一役買ってくれます。

ディノスでもハンギングバスケットの関連商品は大人気。『ガーデンスタイリング』のバイヤーである井上は、「寄せ植え、特にハンギングバスケットは、大きな庭がなくても、掃き出し窓の前や玄関先などの小さなスペースも彩ることができるので」とその魅力を分析しました。

今後、お客様により多くの商品を紹介するだけでなく、楽しみ方も合わせて伝えていきたいと、オンラインショップ内で土谷さんのブログもスタート。ハンギングバスケットのあるくらしや、春夏秋冬の寄せ植えレシピなどの記事を公開しています。

「溢れるように植えてください」
という教え

土谷さんが寄せ植えに出会ったのは30年ほど前。当時の住まいには庭がなく、「ベランダを綺麗な花で飾りたい」と図書館で本を借りて勉強し始めたそう。そこで見つけたのが、ウィスキーの樽を半分に割ったデザインのプランターに、コニファー（針葉樹）と、その根本にパンジーがあしらわれた寄せ植えでした。木と花の組み合わせに驚いたそうです。

「山根景子先生の『草もの盆栽』という本にも影響を受けました。こんな自然な雰囲気を出したいと、いつも思っています。植えてから何週間も経ったような感じを意識して作っていますよね。よく生徒さんにも『溢れるように植えてくださいね』と言っています。それから、売り場の片隅にあるような苗を選んでください、ともお伝えします。伸び放題で、ちょっと枯れているような味わいのある苗が良い素材になるんです」

「確かに、先生の寄せ植えは丸くこんもりしているというより、高低差があったり、ぴょんと跳ねた花を上手に使われている印象があります」と頷く井上。

「そうそう、暴れている方が好きなんです（笑）」と土谷さん。草木の生命力を感じ、その種別の魅力を寄せ植えの中で最大限活かす感性も大切になってくるようです。

人と比べず、
自分が作ったものを楽しんで

これから寄せ植えを始める、という初心者は、どんなポイントに気をつければいいのか聞いてみました。土谷さんによると、まずはなるべく少ない種類の組み合わせで同系色の花を選ぶと、まとまりが出て良いのだそう。例えばペチュニアの白とブルー、ベゴニアの白と赤、といった具合です。

「でも、楽しむのが一番ですよ！」とにっこりする土谷さん。

「他の人のものと比べるのではなく、自分が作ったものが一番素敵で綺麗だと感じていただけると良いなと思います。早く玄関先に飾りたいな、ご近所に自慢したいな、とわくわくしていただきたい。玄関先に置いておくと、道行く方々が『綺麗ですね』とか『素敵ですね』とか声をかけてくださったりして。そういう方はお花がお好きでしょうから、お友達もできると思いますよ！私の教室に通われる方も、みんな仲良しなんです」

井上は、土谷さんの技術はもちろんですが、ディノスのお客様が「寄せ植えをやってみたい！」と思っていただけるような、“伝える力”にも大きな期待を寄せています。

「これから、先生の力をお借りしながら、ガーデニングをもっと盛り上げていきたいです。寄せ植えという新しい “沼” にハマった人が、もっと深みに行けるように！」

「そうですね、深みにハマって抜け出せないくらいに（笑）」と土谷さん。そこはきっと、とても綺麗で幸せな沼に違いありません！