ガーデニングは 「土」で“ととのう”！ 潤いあふれる植物のあるくらしを

良い土の鍵は
微生物が握っている

ある時、椿さんが大型園芸店で実演販売をしていたのを、ディノスで当時『ガーデンスタイリング』を担当していた社員が目に止めます。「これは素晴らしい製品！」と確信し、すぐに連絡を取ったそう。両社のパートナーシップの始まりとなりました。

株式会社タクトは1986年に創業し、微生物を使った活性材をもとに、盆栽・蘭の領域で実績を築いてきました。大切なのは微生物だと椿さんは語ります。

「私たちの土や肥料には、『土壌の微生物を増やして植物を育てる』という考え方がベースにあります。」

オーガニック中心の材料も、使用する製造機械も、全てオリジナルの完全独自製法で生み出されるのがタクトの土や肥料。植物の生育状況、天候、さまざまな土・肥料との掛け合わせなど、ありとあらゆる実証実験を重ねて完成します。

室内でも虫を気にせず観葉植物が楽しめるよう、集中豪雨などでも水はけが悪くならないようにと、実験には現代のくらしのニーズも反映。

そしてタクトがディノスと開発した「バイオゴールド ソイル」は、人気ガーデナー・吉谷桂子先生とのコラボもあり、『ガーデンスタイリング』の人気商品へと成長しました。

白く、さらさらした
土の秘密

井上によると、「もう『ソイル』以外のものは考えられません！」というお客様からの口コミがとても多いとのこと。植物の成長の具合や、いきいきしている度合いが全く違うのだとか。
「ソイル」は、私たちが通常「土」と聞いてイメージする黒く湿ったものとは全く異なり、全体的に白っぽい風合いで、さらさらとした手触り。実は、椿さんがハワイのノースショアの白い浜辺をイメージしながら開発したという秘話が。水をかけると色が濃くなる様子が、確かに波が染み込んだ浜の砂のようです。

「微生物が、植物の生育に必要な成分、水や空気を循環させるために働いてくれるので、水をあげすぎても、少なくても枯れにくい設計になっています」と、椿さん。「まず、植物が育たないという悩みが軽減できます。少し値段は張るものの、使い方によっては10 年くらい繰り返し使えるので価格に見合った製品だと自負しています。様々な科学的根拠がありますから、自信を持ってお客様にお届けできるんです」

井上自身も“愛用者”としてその良さを実感しています。

「土って、長く使っていると普通は固まっちゃうのですが、この土にそれはあり得ません。ガーデニングにハマり、この土を使うようになり7年経つんですが、まだまだ平気です！」

「生き物」として
愛情をかけ慈しむ

緑と触れ合うことがくらしに与えてくれる豊かさとは一体何でしょうか？ 井上はガーデニングの魅力は「五感が刺激されること」だと語ります。

「目で見てお花を、鼻で香りを楽しみます。風で葉が揺れる音を聞き、触ってお世話をするので触覚も刺激され、収穫したものを食べれば味覚も満たされます」

最近はベランダでガーデニングを楽しむ人が多い中、井上は「まずは土にこだわるとあとが楽ですよ」とアドバイス。

「ベランダは空気と水の通り道が少なく、うまく育たずにやめてしまう人が多いんです。でも私は土に助けられて、ベランダでも庭のように植物を育てることができています。愛情をかけるとその分返ってくる喜びを、良い土を使って味わってほしい」

また、椿さんは植物が「生きている」という感覚を持ってほしい、と一言。

「うちの会社のフロアにも緑が多いのですが、植物も“社員の一員”のように常に見守っています。エアコンの風向きをちょっと変えるだけでも様子が変わるものですから」

生き物として愛情をかけながら慈しむことで、植物の生命力からわたしたち自身が得るものもきっとあるはず。「土」は、そんな植物と私たちの関係を橋渡ししてくれる存在なのかもしれません。