瞑想で描く、音の世界
小川 大次郎さん
歌手
瞑想で描く、音の世界
自分のくらしや内面を整える大切なこと、それは瞑想。僕が大切にしているのは、想像、妄想のようなもの。目を閉じ、自分の内側にある、心の静けさに耳を澄ませ、本当の自分の声が聴こえるまで耳を傾ける。そこからは、自分にとって心地よい感覚が得られるようなビジョンを追求していく。大切なのは、最高のビジョンを現実のもののように感じ、身体の反応を愉しむこと。身体が現実と錯覚し、潜在意識にイメージを現実として、身体に刷り込む。身体の反応や心地良さを体験した後、しばらくして目を開ければ、今までできなかったことを一度体験したかのように行動できるんだ。僕は瞑想で、歌声や演奏に心に訴えかける『なにか』を宿す。会場が一体になり、集中された歌声に、誰もがそっと耳を傾け、ここでしか感じられない、繊細な音の世界へと、ともに没入していく。誇張な表現でも、イメージでは成立する。そうやって僕は音の世界をイメージから確実に形にしていくんだ。