※別途記載のない価格はすべて税込です
NEI MUSEUM OF ART(ネイ ミュージアム)は石垣島の南西、竹富島を眺む海の側に2015年OPENしました。
伝統の友禅染が石垣島の自然に育まれ現代アートとして今注目を浴びています。
南国特有の明るさと、友禅染めのもつ優しさが私たちに微笑みと癒しを与えてくれるアート作品です。
ネイとネイトモ、2人の八重山友禅アーティストが染め上げた絹地を高度なデジタル技術(ジークレー)によってアート作品になりました。
布地の柔らかな織り目も美しく再現されています。
◆展示会情報◆
Nei & Nei Tomo「八重山友禅染め展」
2019年11月4日(月祝)〜11/9(土)9:00〜17:00(最終日は13:00まで)
聖路加 第一画廊 東京都中央区明石町9-1 聖路加国際病院 本館1階
3年ぶりの展示会開催、八重山友禅染めの絵画、ハンカチ・ストール・ステーショナリ等も販売いたします。
数多くの工程を経て創られた八重山友禅染めを最新のデジタル版画技術で複製したものが「八重山友禅アート」です。
このデジタル技術はジークレー(ジクリー)と呼ばれ(フランス語の”吹き付けて色を付ける”という意味)
リトグラフやシルクスクリーン版画と違い版を用いずに刷り上げるのが特徴です。
またデジタルデータを上質な版画用紙等に高精細で広色域に印刷し、
友禅の持つぼかしと布目の独特な雰囲気をあますことなく再現する事に成功しました。
同時にジークレーは保存性も高く今日では多くのアート作品に用いられています。
友禅染めは江戸時代の元禄年間(1688年〜1703年)に京都で活躍した扇絵師“宮崎友禅斉”によって「京友禅」として確立されました。
その後金沢で広がった「加賀友禅」、江戸に広まると粋な紋様を作り出した「江戸友禅」として今日も親しまれています。
「八重山友禅」は時を越え1990年代、友禅染の技法を学んだアーティス「Nei(ネイ)」によって生み出されました。
八重山の島々の樹木から色をもらい手書き友禅染めの技法で南の島の情景を染め描くようになります。
絹地に青花で下絵を描きます。青花(つゆ草の汁)は水に流れ、跡が残りません。手早く描かないと青花がにじでしまうので熟練を要します。
筒にのり(防染糊)を入れ、下絵の青花にそって糊を置いていきます。糊が固すぎると線が切れてしまうので、これも神経を使うところ。
フクギ、マングローブなどの天然染料や化学染料などで、色を作ります。色の濃淡、明るさなど、必要な色を用意します。
糸目糊の内側に色を挿しこみます。よく染まるように、生地の下から火で温めながら。ぼかし筆、刷毛たたき、様々な技法で色彩が広がっていきます。
全面に色が入ったら、数日おいて蒸します。100℃の蒸気で約60分。絹地に染料をしっかりと定着させます。
蒸しあがったら次は水洗いです。余分な染料と糸目糊を流水でたんねんに洗い流します。糸目糊のあとには友禅独特の白い輪郭が現われます。
水分をタオルで取り除き自然乾燥。アイロンをかけて「八重山友禅」の完成。苦労のむくわれる瞬間です。
Nei(ネイ) ミュージアムは2015年4月に石垣島にOPENしました。
それは若くして他界したネイの10年目にあたる年になります。
ネイがエネルギーを傾けて完成させた「八重山友禅染め」は江戸友禅染作家Tomo(トモ)に引継がれて行きます。
(現在Tomoはアーティスト名を“ネイトモ”として活躍中)
1948年 愛知県名古屋市生まれ。
グラフィックデザイナーとしてデザインワークのかたわら、1980年より友禅染の技術を学ぶ。
1992年より友禅の技法を用いて絵画の創作を始め、八重山友禅染めの技法を確立。
1998年〜2005年「上野の森美術館・日本の自然を描く展」 入選5回・佳作賞1回
2000年「日仏現代美術展」入選(東京展O美術館/パリ展 Studio de I'Image)
2001年 東京・銀座 ステージ21ギャラリー「Nei南風乱花展」開催
2005年 永眠
1964年静岡生まれ。
2006年 神楽坂「染小路」多田昌子氏に師事。
手描き友禅染めを本格的に学び始める。
2006年〜2012年「上野の森美術館・日本の自然を描く展」入選5回・佳作賞1回・フジテレビ賞1回
2008年 全自衛隊美術展・絵画の部「三つの手描き友禅染め」入選
2008年 第20回 シルク博物館全国染織 作品展「伊江島とアレカ椰子1」入選
2009年 第61回 沖展「伊江島とアレカ椰子2」入選